Mama Bear Chair. AP-27
座り心地に拘ったウェグナーの名作チェア
Designer ： Hans J. Wegner（ハンス・ウェグナー）
Manufact ： AP-Stolen（APストーレン）
Year ： 1954
Material ：（Arms） teak・oak・beech /（Legs）teak・oak・beech
Size ： W750×D800×H1030 (mm)
1954 年に Hans J. Wegner（ハンス・ウェグナー） によりデザインされ、 AP-Stolen（APストーレン） により製造をされました。 （Arms） teak・oak・beech /（Legs）teak・oak・beechのモデルが製造されていました。アーム部分が張りぐるみのモデルAP-27/18、ウィングバッグのモデルAP-28が存在します。
これほどまでに身体にフィットするチェアは他にないのではないかと思うほどに、座り心地の良いチェアです。愛らしいフォルムとは裏腹に、座り心地を考えて完璧に計算をされた作品だと思います。
背凭れ中央の山なりの箇所はデザインポイントのようにもみえますが、山なりより下の腰部分には麻のベルトが巻かれており、腰あたりを良くする構造となっています。内部には馬毛やヤシの繊維などの天然素材が使用しており、ウレタンにはない繊細なフィット感を実現しています。ヘッド部分には三日月型のピローは位置を微調整できるためフィット感を高めております。
背凭れ、座面、アーム部分の傾斜の絶妙なバランスや、緩やかなU字型のフォルムは人間工学を考えてデザインされているように感じます。パパベアチェアほどのクッション性がなく、軽やかな外見にも関わらずこの座り心地は見事です。
アーム部分は無垢材で構成されております。木部のシャープな形状は全体的に曲線の多いデザインのママベアチェアに良い緊張感を持たせ、デザインに良いまとまりを持たせているように感じます。またアーム部分が「木」でできていることにより、汚れを気にせず使用できるように配慮されております。アーム部分が張りぐるみのモデルも存在しますが、驚くほどに印象が変わった作品となります。
APストーレンは廃業しているため、ママベアチェアは現在生産はされておりませんが、2020年9月にCarl Hansen ＆ Sonより「CH-78」として復刻生産されました。復刻生産されるモデルはウィングバッグのモデル「AP-28」であり、「AP-27」は今後ともヴィンテージ品のみ入手が可能なモデルです。
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