[新旧比較] NV45 Niels Vodder / House of Finn Juhl

NV45は1945 年に Finn Juhl (フィン・ユール) によりデザインされ、 Niels Vodder(ニールス・ヴォッダー) により製造をされました。1945年からNiels Vodder(ニールス・ヴォッダー)で製造され、1960年頃からNiels Roth Andersen(ニールス・ロス・アナセン)に引き継がれ、2001年からonecollection(ワンコレクション)/ House of Finn Juhl(ハウス・オブ・フィンユール)にて製造が続けられています。

Niels Vodderと House of Finn Juhlの違いについて検証いたします。

Niels Vodder(ニールス・ヴォッダー)とHouse of Finn Juhl(ハウス・オブ・フィンユール)の大きな違いはひじ掛けのフォルムです。Niels VodderはHouse of Finn Juhlと比べ、とてもシャープなフォルムをしています。また背もたれ上部からの曲線がNiels Vodder製のほうが緩やかでより優美な印象を受けます。ひじ掛けの曲線の違いに伴いシート部分の傾斜角度やシート自体の曲線も異なるため、座り心地も大きく異なります。ひじ掛け上部の「耳」のフォルムやシートとの接合部分のディテールなども全体的にシャープな印象を受けます。

内部構造についてNiels Vodder製は麻のバネの上に馬毛が使用されていますが、House of Finn Juhlはベニヤで形成されたフレームにウレタンが使用されています。傾斜角度、構造、素材が異なるため両者の座り心地は違うものとなっています。

サイズは若干の違いがありますが、そもそもNiels Vodder製でも個体差があるため大きく変更はされていないと思います。

「世界一美しい肘掛け」を持つ椅子と言われていますが、その肘掛けの美しさや椅子としての完成度の高さはNiels Vodder製のNV45でしょう。

(左)House of Finn Juhl(右)Niels Vodder