Cabinet. RY-20
大胆な構成と、細部への配慮を感じる 名作キャビネット
Designer : Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー)
Manufact : RY Mobler(ロユ・モブラー)
Year : 1953
Material : teak・oak・teak/oak
Size : W1800×D500×H1800 (mm)
1954 年に Hans J. Wegner(ハンス・ウェグナー) によりデザインされ、 RY Mobler(ロユ・モブラー) により (樹種)teak・oak・teak/oak(扉)wood・cane・glass のモデルが製造されていました。
RY20は幅180×高さ180㎝の端正な佇まいのキャビネットです。大振りなサイズ感ではありますが、真ん中が抜けている為視線の抜けが良く、サイズほどの圧迫感を感じないデザインとなっています。 引き戸の扉には棚板が5枚付属します。抽斗は6杯ついており収納力は申し分ありません。上部(扉)と下部(抽斗)と両サイドが分離するノックダウン式となっていて、輸送についても考慮されています。アメリカにも多く輸出をされておりました。アメリカ向けに輸出されたお品は部屋の面積を考慮して、背面が化粧されているようです。
扉レールには木のパーツが使用されていて高級感や家具としての一体感を高めています。年代によっては樹脂パーツが使用されています。当時の樹脂はベークライトまたはルーサイトと言われる種類の樹脂でして現在ではあまり使用されることのない樹脂です。当時はこの素材はジュエリーなどにも使用されており、モダンな印象を受けます。側板は無垢材を削り出して構成されていて、ダイナミックなフォルムの美しさが際立ちます。上部の扉は縦の木目、下部の抽斗は横の木目を使用しており、木目の美しさを感じることができます。扉の丸取手や引き出しの無垢材を使用した取手も作品のアクセントとなっています。
オーク材とチーク材では抽斗の取手のデザインが異なり、木扉タイプと籐張りタイプでは扉の取手のデザインが異なります。素材の個性に合わせて適したデザインに変えており、ウェグナーのこだわりが見受けられます。
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