DANISH FURNITURE MAKERS’ CONTROL

デンマーク家具の品質向上、海外輸出に多大なる貢献をしたマーク


1940年~60年代はデンマーク家具の黄金期と言われています。特に1950年代から世界中でデンマーク家具の人気が高まります。その人気にあやかり、粗悪な家具をデンマーク家具として販売する業者が出てきたため、デンマーク家具のブランド・品質を守る必要が出てきました。


そこで1959年にDANISH FURNITUREMAKERS' CONTROL(ダニッシュファニチャーメーカズコントロール)が設立され、厳しい基準をクリアした家具にだけ「DANISH FURNITUREMAKERS' CONTROL」のマークを付けることが許されました。


デンマークの家具メーカーが全て加盟していたわけではありませんが、マークがあることにより海外からの信頼が高まり、デンマーク家具の海外輸出を促進することとなります。


その基準はとても厳しかったため、デンマーク家具の品質向上に貢献しました。

以下が当時のDANISH FURNITUREMAKERS' CONTROLのカタログです。


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DANISH FURNITUREMAKERS'CONTROLは、すべてのデンマークの家具メーカーに開放されていますが、企業が輸出用家具に協会の品質マークを使用する権利と義務を委任される前に、少なくとも6か月の保護観察を受ける必要があります。

試用期間中、技術研究所のコンサルタントが定期的に会社を訪問し、使用されている材料、構造、および仕上がり自体が特別な技術会議で定められた条件を満たすかどうかを確認します。 要件を満たせない企業は、品質マークを使用できない場合があります。

検査の訪問中に、詳細な検査のためにサンプルがランダムに採取されます。 これらのさらなるテストは、おそらく表紙の写真ほど徹底的ではありませんが、要求が厳しく、最も徹底的です。

たとえば、椅子は、シートに70 kg(154 Ibs)の負荷がかかった状態で、前後に数千回揺り動かされる、決して穏やかな装置ではテストされていません。 良い椅子は、このように5万回揺らされても耐えられるはずです。 テストされた最高のデンマークの椅子は、壊れることなく最大125,000の揺れに耐えました。 技術規約の他の規定が遵守されているかどうかを確認するために、同様のテストと測定が行われます。

これらのテストまたはコンサルタントのスナップチェックにより、企業が定められた要件を満たしていないことが示された場合、品質マークを使用する権利を失います。

さらに、企業が顧客に輸出された商品に関する苦情を受けた場合、協会に通知し、その問題について同様に解決するかを示さなければなりません。

試用期間終了後、コンサルタントは、前に会社に警告することなく検査に来るため、規定の条件が満たされていることを確認します。

これにより、企業は材料の正確な仕様、適切な保護パッケージなどに関する合意を厳密に守ることができます。

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マークにはシールタイプ、メダリオンタイプ、刻印タイプがあります。

またDANISH FURNITUREMAKERS’ QUALITY CONTROLと『QUALITY』がはいっている場合もあります。


実に様々な家具メーカーが加盟をしていました。当時の影響力の高さを感じさせます。

現在ではその役目を終え、現代のデンマーク家具にはそのマークは入っていません。



[ 加盟家具メーカー(一部) ] 

AP-Stolen、Andreas Tuck、CARL HANSEN & SON、CFC Silkeborg、Erik Jorgensen、FDB、Fritz Hansen、Fredericia Stolefabrik、Frem Rojle、GETAMA、Haslev、J.L.Moller、Magnus Olesen、Oddense Maskinsnedkeri、RY-Mobler、Sibast、Uldum mobelfabrik など